お台所の薬箱 食材AtoZ 野萱草 ノカンゾウ(金針菜)
体に必要なものが近くに生えるというけれど
今の時期はつぼみをつけて、花が咲き始めている、ノカンゾウ。
新芽、つぼみ、茎ごと乾燥させてと姿を変えて美味しくいただけます。
春先には新芽が柔らかく、酢味噌和えのように練り梅と甘酒で和えて食べたり、お味噌汁に入れて食べていました。
一般的に売られている食材ではありませんが、春先は郊外では意外と目につき、よく採って食卓に出しました。
しかし、若芽の時期は短いものです。
あっと言う間にぐんぐんと大きくなってしまうので、葉を食べられるのは本当にちょっとの間です。
そう、春先の芽吹き野菜たちは、成長が早くて広がる力が強いので、冬に溜め込んでいた不要なものを体から出すのに役立つと言われていますが、多食すると体を冷やす原因ともなるので注意が必要です。
でも、若芽の成長を見ると、あっという間に食べられる時期が過ぎてしまうため、多食する間もないな〜という感じでした。
ノカンゾウの葉には不眠の緩和や鎮静作用があり、緊張や不安、イライラからくる憂鬱を解消し、精神を安定させてくれると言われています。
春先の私に必要なものだったのかしら?
つぼみは解熱効果、根は利尿効果があると言われています。
梅雨時の今が、つぼみのシーズンです。
つぼみが取れるのもほんの一瞬。すぐに花が咲いてしまいますからね。
解熱効果、少し体を冷やす性があるようです。
大量に食べるわけではないので、蒸し暑い今の時期には、ふさわしい食材なのかな。
つぼみは軽く蒸してからさっと炒めて食べました。アスパラガスのようで美味しいです。
これまた自生しているのを取ってきたきくらげと塩炒め。
なんだかきくらげが肉っぽくてちょっとグロいですが、美味しかったですよ〜。
ノカンゾウは古くはワスレグサと言われ、花のつぼみを調理して食べると、心配事を全て忘れるほど美味しいことからきていると言われていたり、その美しい花を見ると憂いを忘れることができることからきているという説もあります。
だいぶ大げさな言われ方ですが、今のように様々なものがあふれているわけではないので、当時はそう思われたのでしょう。
万葉集や古今集にもワスレグサとして詠われています。
ノカンゾウとヤブカンゾウ、その違いは?
若芽の時は、その違いはよくわかりません。
花は両方とも、くすんだオレンジ色なのですが、ヤブカンゾウの花が八重になっていて、全体にしゅっと細く伸びています。
お花が咲くまでどちらかわからないといった感じです。
どちらも同じように、若芽やつぼみを食べることができます。
金針菜という名前で中華材料として売られています。
つぼみの乾燥したものです。こちらの方が馴染みがある方も多いかな?
干すことで栄養価も高まり、鉄分はほうれん草の20倍。血の巡りをよくしてくれる効果もあるようで、貧血や血行不良、むくみにも良いとか。女性にはありがたい食材ですね。
食べ方は、切り干し大根のように、水で戻して野菜と一緒に炒めたりすると美味しいです。
生のつぼみも売っていますよ
ちょっと高級食材を扱っているスーパーで、台湾産の金針菜として生のつぼみが売られていました。
小さめのパックで400円くらいでした。
高いか安いかは、よくわかりませんが、自生しているものを見かけるのに、日本では販売していないのかな?摘んだりする人件費の方が高くなるからでしょうか・・・
もしスーパーで見かけたら、一度試してみてください。
ちょっと甘みもあって、美味しいですよ。
自然からのおすそ分け。欲張らないでね。
郊外ならではの楽しみですが、自然からのおすそ分けです。
根こそぎ取ってしまうなんてことは論外ですね。
少しおすそ分けしていただいて、残されたつぼみがやがて大きく綺麗なお花を咲かせます。
根茎で増えるので、場所を覚えておけばまた来年楽しめますね。