なぜ出張料理家なの?
出張料理家って何?
時々質問されるのですが、出張料理家ってなんでしょうか?
実は、特にそのスタイルにこだわっているわけではないのですが、お仕事のスタートが出張料理だったので、ずっとそのような肩書きをつけていました。
出産後のパーソナルシェフ(と書いてあった)をマクロビオティックでできる人を探しています。
たまたま東北沢の教室に貼ってあった、1枚の張り紙。
その当時、もう既に会社を辞めていた私は、自宅から場所が近かったし、時間的にも余裕があったので、その方に連絡をし、産後のお食事を作るお仕事をいただきました。
と言っても一ヶ月くらいの間、一週間に1日しか伺いませんでしたが、生まれて間もない、小さな赤ちゃんのいるお宅に伺い、お料理を作るお仕事は、私もなんだか幸せな気持ちにさせてくれました。
どんな事でも、一回でも経験すると、次がやってくる!?
その時の私は、料理を仕事にすると言っても、何のあてもツテも経験もなく、どこから何をしていいのか、わからない状態でした。
そんな時に、お客様のお宅に伺ってお料理をするという仕事をいただいたのですが、そうそう個人のお宅に伺ってお料理をするなんてこと、ないよね。
そう思っていたのですが、それから一ヶ月も経たないうちに、次のお仕事のお話がやってきたのです。
Facebookを始めてすぐ、それはやってきた!
この出張料理の仕事が終わった頃、私はFacebookを始めました。
すると、一晩で懐かしい高校の同窓生やら、かつての同僚やらとつながることができ、その情報の速さに驚きます。
何年もあっていなかった人や、遠い海外にいる友人とも再び連絡が取れるようになりました。
そのうちの一人、以前勤めていた会社の後輩から、「出張料理はしないのですか?」と聞かれます。
たった1度の経験ですが、もちろん「やりますよ!でも、専門はマクロビオティックなんだけど」と答えます。
それで、今現在も続く、出張料理のお仕事をまたいただくこととなったのでした。
世の中、どこでどうなるのか、本当にわかりませんよね。
出張料理家の誕生?
絶妙なタイミングで、またもや出張料理の仕事を得ることができた私ですが、当初は週に2回ほど伺っていました。
その他の日は、訪問介護の仕事をしており、まだ仕事の割合としては、そちらの方が断然多く、料理家というのは名ばかりの状態でした。
しかし、レギュラーの仕事(不定期でないという意味)があるというのは、本当にありがたいことでした。
出張料理家、なんてエラそうなもんじゃないんですが、料理の仕事としては、この仕事が主になっていましたのでそう名乗ることにしました。
後に、週2回だったのが、月曜日から金曜日まで来てくださいということになり、知り合いから紹介してもらったスタッフに週1、2回行ってもらっていましたが、現在は主に私が行き、私が他の仕事で行けない時に、代わりに行けるスタッフを確保して続けています。
2011年の5月に初めて伺ってから、2016年の現在まで、5年になりました。
更に波及効果が・・・
現在では出張料理以外に、料理教室も行っております。
でも、1軒のお宅のお夕飯を管理していると言えますので、やはり自分のメインのお仕事と言えるでしょう。
今はここのお宅にしか伺っておりませんが、やはりFacebookのメッセージから産後の食事のお仕事をいただいたことがありました。
その方のお宅には、産前産後の約2ヶ月と、その後2回ほどリピートして呼んでいただきました。
また、単発ではありますが、数回ご依頼いただいた方もいらっしゃいました。
でも、このお仕事は本当にご縁だと思っているので、敢えて拡大していくつもりはありません。
この先、何かご縁があれば、また新しいお客様に出会えるかもしれません・・・
出張料理家って何?
ここで一番最初に書いたタイトルをもう一度出しますが、私自身、実は一度も出張料理家になろうと思ったことはないのです。
ただ、たまたま、縁があってお仕事をいただくことになりました。
私が今している、出張料理は、ご家族の毎日のお夕食です。
だから、華美にならず、普通の家庭料理を心がけています。
実際は、このご家庭はベジタリアンではありませんので、動物性食品もお出しします。
しかし、全体のバランスを考えて、お出しするようにしています。
5年間行ってきて、出張料理家として一番大切だと思うこと。
自己主張しない。
あくまでも、お客様が第一。自分の趣向、意向、で料理しない。しかし、お客様の体調を考慮しながら。
時には、届いた食材を速やかに調理すること。
出張料理家(家庭料理の)は黒子であり、影で支える存在であること。